
当院の内視鏡検査・リラックス内視鏡
当院の内視鏡検査・リラックス内視鏡
当院は内視鏡に特化したクリニックです。大学病院や大規模な総合病院と同等、もしくはそれ以上の内視鏡環境を整えています。
最新の光源であるオリンパス社製EVIS X1システム、拡大機能付きで精密な観察が可能なスコープ(GIF-XZ1200)、鼻から挿入可能な細径スコープ(GIF-1200N)等、患者さんに合わせて選択できるよう取り揃えています。
内視鏡室はまだ導入されている施設が少ない特殊なブルーライトを使用しています。暗めの青色照明は、内視鏡モニター画面の明るさを目立たせ、病変のコントラストをよりはっきり視認できる環境を作ります。また青色には心理的にリラックスさせる効果があるとされており、検査前の不安を和らげ安心感を与えます。
ただいくら最新の内視鏡を使ったとしても最終的に大事なのは、術者の観察技術と病変を見つけるという意志です。技術があっても術者の信念がなければ早期のがんは見つかりません。せっかく辛い思いをして内視鏡検査を受けても病変が見逃されてしまう方が残念ながら稀にいらっしゃいます。
その原因は様々ですが、病変が小さく見えにくいケース、内視鏡スコープが古く解像度が低いケース、内視鏡の設備が悪く画面が曇っていて視認性が悪いケース、そして術者の観察技術や信念が足りなかったケース、などが混在しています。
当院の院長はこれまで食道、胃、十二指腸、大腸の早期がんを1000件以上発見し、その多くを内視鏡手術(ESD)で治療してきました。その経験を生かし常に見逃しのない内視鏡検査を行うよう努めています。
見逃しのない観察するには時間をかけてじっくり観察する事が必要ですが、それには苦痛を伴います。理想の内視鏡検査は、苦痛の少ない、かつ見逃しの少ない検査です。その相反する状況を打開するため、鎮静剤の使用をおすすめしています。鎮静剤を使用する事で、理想の内視鏡検査が実現可能となります。鎮静剤の使用には副作用や合併症が伴いますが、院長は鎮静剤の使用経験が豊富で患者さんに合わせて薬剤を細かく調整し、さらに常にモニターで脈拍数や血中酸素濃度を測定しつつ、副作用が少ない安全な検査をする事を心がけています。
以上のように当院では患者様に苦痛を軽減した内視鏡を心がけています。
早期がんに対して行われている内視鏡治療は、開腹手術に比べて入院日数が短期間ですみ、また患者さんへの負担も軽くできるため、従来の外科治療に代わる新しい治療法として注目されています。
内視鏡を使った治療法には、スネアと呼ばれる金属の輪を病変部に引っ掛け、高周波電流を流して切り取る方法(内視鏡的粘膜切除術:Endoscopic mucosal resection:EMR)や、専用の処置具を使ってより大きな病変を切り取る方法も行われる方法(内視鏡的粘膜下層はく離術:Endoscopic submucosal dissection:ESD)があります。
EMRは、治療が比較的短時間ですみますが、一度に切り取ることができる病変が、スネアの大きさ(約2cm)までと制限があるのに対し、ESDでは専用の処置具を使い、より広範囲に病変を切り取ることが可能な治療法です。
切り取られた病変は、最終的に顕微鏡でその組織の様子が確認されます(病理検査)。
このように、ESDでは大きな病変もひとかたまりで取れ、また病理検査でのより正確な診断にも役立つと考えられています。ただ高度の技術や経験が必要なため、一般的に地域の基幹病院で限られた術者により実施されています。
院長はこれまで多くの胃がんや大腸がんの患者様をESDで治療をやらせて頂きました。「手術数でわかるいい病院」には関東ランキングで複数回、以前に在籍していた施設と共に院長の名前が掲載された実績があります。院長自身が亀田総合病院で実施した治療動画のYouTubeリンクを貼っておきますので興味がある方はご覧になって下さい。
<KamedaChannel 亀田メディカルセンター>
良性腫瘍を含めた隆起(りゅうき)性病変を切除・治療する方法で、治療を行う腫瘍は通常、茎や起始部の径が10~15ミリ以内の小さなものです。また形態は隆起状のものが多く、一部は表面型の病変もあります。
高周波スネアと呼ばれるワイヤーを投げなわのように隆起物の根元にかけ焼き切る方法(EMR)と、ワイヤーを閉めて通電せず切除する方法(CSP)があります。CSPの場合は後出血の頻度が少ないと報告されており,当院では主にこの方法で切除を行っています。
スネアで切除したポリープは、回収して組織検査することで、良性・悪性の判断や悪性度の判断が可能になります。
より小さなポリープやくびれのないポリープの場合は、ジャンボ鉗子(かんし)という大きな鉗子でつまんで切除することもあります。隆起の少ない場合は、局所注射用の注射針を使って、根元に生理食塩水等を注射し、ポリープを隆起させてから切除しています。
どの方法でも切除して数日後に出血する可能性があり、1週間程度は旅行やスポーツ、飲酒などは控えて頂く必要があります。